「ビンゴよ、ビンゴ。お目当てのものがあるんでしょ?」 「ああ、そのことね」他にどのことがあるんだろうか。 「うん、でもこればかりは運だからな」 「お目当てのものって?」 と坂井海が首を傾げた。 「あれだよ」 と言って、河野浩介が指をさした先には、青色のサッカーユニフォームがあって、大きな「10」の番号の上に、英語で名前らしきものが書いてあった。 「あんなのがいいの?」 と坂井海が不思議そうに聞いた。