「本当によかったのかな?」
と、クレープをベンチで食べながら坂井海が聞いた。
「いいのいいの。店員さん困らせた罰よ。それに店員さんも言ってたじゃない。『ありがとうございましたぁ!』ってさ」
「いや、それは多分、買ってくれてありがとうございました。って意味だと思う……」
人のお金、それも腹の立つ人間のお金で食べるクレープ。
いやあ、こんなに美味しいものだとは知らなかった。今度からちょっとしたものは、腹の立つ奴や嫌いな奴のお金で買うことにしよう。
持つべきものは、腹の立つ元カレだ。
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