そんな秋澤明人から、「放課後、時間あるかな?」と言われたのは、昼休み、重松茂と弁当を食べている時だった。
「大丈夫だよ」
「それじゃあ、駅前のカフェで待ち合わせしよう」
ということになった。
「昨日のあれが、届いたのかもしれないね」と重松茂がBLTサンドを一つ手に取り、言った。
「何はともあれ、よかったんじゃないかな?」
「んー、まあそこはよかったになるか、どうかはわからないんだけどね」
「でも話したいことってことは、そういうことなんじゃないかな?」
「いやあ、それ以外にも思い当たる節があってね……」
「思い当たる節?」
「うん……ちょっと厄介事があってね……」
その「厄介事」が的中しなければいいのだけど、こういう時の勘は的中しちゃうのが、私なのだ。



