教室に戻ってからも、秋澤明人は終始、笑顔だった。 まるでインターハイで優勝でもしたかのように、誇らしげな笑顔だった。 その笑顔を見るたびに、私は泣きそうになって、トイレに行った。多分、8回は行った。 あんまりにも多かったのだろう。隣の席の高橋隆人が私に、「腹でも壊したか?」とデリカシーのないことを言った。 「別に壊してません」 「なんで敬語?」 「別にいいじゃん、そんなこと」 「お、戻ったな」 正直うざい、高橋隆人。