私は最後の紅茶を飲んだ。
「もういい。今回のことは別にとがめない。でも、今後私に一切関わらないで」
そう言って、席を立った。その時だった。
「……違う」
と長田治が小さく声を出した。
「それって何が? あれをやったのはあんたじゃないってこと?」
そう聞くと、長田治は首を横に振った。
「なら、やったのはあんたじゃん。何も間違ってないと思う」
「……違う」
「だから、何が?」
しかし、長田治は何も言わない。私はしびれを切らして、大きくため息をついて、また席に座った。
「聞くから。ちゃんと言って」
メニュー