「お前、元文芸部だろ? もしかしたら脚本も書けるんじゃないかって思って、昨日、バイト先の自販機の前で待ってるお前を見て思ったんだ」 「でも、脚本は書いたことないし……」 「セリフと簡単なト書きがあればいい。見本も部室にあるから、できるとこまでやってみてほしい。頼む」 そう言って、三島志麻は頭を下げた。こんな三島志麻の姿を、私は一度も見たことがなかった。