「証拠なら、ありますよ?」


と言って、会長はテーブルから一枚の紙を出して、それを読み上げ始めた。


「これは、3-Cの2年生の時の、最後の模試の結果です。理系5教科7科目900点満点で、全国平均は510点です。まずは」と言って、会長は私たちの方を見た。


「小泉和泉さんが783点、河野浩介さん802点、重松茂さん780点、広田博さん770点、そして高橋隆人さんは690点でした」


「そ、そんな……嘘です!」


「いいえ、嘘ではありません。クラス編成は学力を重視していますからね。ちなみにあなたの点数は……え? これだけですか? さすがにこの点数は大学進学は危ないかもしれませんね……あ、ご自分で確認されますか?」


と言って、会長は紙を渡そうとしたが、おそらく高橋隆人にも点数が負けていたことが悔しく、恥ずかしくなったのだろう。


「……もういいです!」


と言って、生徒会室のドアを勢いよく閉めて、出て行った。