「いいえ、そんなことはありません。クラス編成については、生徒会長である私も把握していますが、裏なんてありません」
「そんなの絶対嘘です! あ、わかった。さてはあなたもグルなんでしょう?」
「グル?」
「だってそうじゃないですか。どうせ小泉和泉と仲がいいからって、そういうクラスを作るように先生にお願いしたんでしょ! あなたには生徒会長になる資格はありません!」
米米ちゃんは、被害妄想がとにかくすごい。今の推理だって、支離滅裂で、いつも冷静な生徒会長でさえ、頭を抱えている。
「まず第一に」と生徒会長が言った。
「私は小泉和泉さんとは仲がよくありません」
はっきりと言う人だなと思った。確かに私たちは仲がいいわけではないけど、そこまではっきり言われると、少し、凹む。
「そんなの嘘です!」
「いいえ」
「証拠でもあるんですか!」
米米ちゃんはどんどんヒートアップしていく。そして、会長はどんどんため息が増えていく。
まるで駄々っ子に手を焼くお母さんみたいだ。