「どうしたらいいかな?」
なんだか急に怖くなってきた。いや、めんどくさいが勝っているだろうか。
「とりあえず、僕たちは小泉の味方だから」と重松茂は言った。
「それに、僕も米米ちゃんの被害者の一人だし……」
「そうなのお?」と広田博が驚いた声を上げた。
「どんなことされたのよ?」
「米米ちゃんが好きだった剣道部員の先輩から、レギュラー取っちゃって、その時、やっぱりいつもみたいに徒党を組んで、『先輩は最後の大会なんだよ? 可哀そうとか思わないの!?』って詰め寄られたり、竹刀が折られていたり、上履きに釘刺されてたくらいかな?」
なるほど、いかにも米米ちゃんがしそうなことだ。
「じゃあ、ここにいる4人は信用できるとして」と河野浩介が続けた。
「問題はどう米米ちゃんに対抗するか、だな」
「それって米米ちゃんにも同じ目に遭わせるように、私たちも徒党を組むってこと?」
「いや、小泉。そうじゃない。それだと米米ちゃんとしてることは変わらないからね。自衛隊と一緒で、被害が出ないように守ることを目的とした徒党を組むんだよ」
「なるほど、守るための徒党ね」



