家に帰ってからは、寝る準備までを済ませ、机に向かって、まず真っ先に三本の柱を立てる作業をする。


その三本とは、「世界観・人物・問題」だ。


「世界館」は、作品の舞台。「人物」は、キャラクター設定。そして「問題」とは、主人公が抱える問題のことだ。


例えば、「彼氏を作るために、奮闘する話」を書きたいと考えたとする。


この話だと、世界観は一般的に学校が思いつく。その場合、小・中・高校のどれか、公立か私立か、偏差値はいくつか、校則には何があるかなどを考える。


世界観ができると、人物を作る。主人公は、何歳で、身長、体重はどれくらいか、髪型、家族構成、趣味、特技、性格、好きな食べ物、苦手な食べ物、読む本の種類etc...と細かく書いていく。


そして、一番重要な「問題」の部分を考える。この話の場合、「彼氏を作る=何か理由があってできない」となる。


じゃあ、どんな理由でできないのか。性格が著しく悪い、顔が可愛くない、男性に対して恐怖心がある、実は身体は男、作り方がわからないetc...と思いつく。


仮に、「作り方がわからない」を選ぶとする。その場合、「作り方がわからない」という「問題」を解決するような話を作ればいい。


こうしてタイトルが決まる。「彼氏の上手な作りか譚」といった感じに。