スマホのアラームは鳴る。けたたましく響き、私と夢の世界とを切り裂く。


まるで、夢に行くのに、バラバラに分解し、再構築して、夢から帰ってくるのにも、またバラバラに分解して、再構築している。それが睡眠じゃないかと私は思う。


だから、朝は弱い。なかなか身体は思うように動いてくれなくて、それでもけたたましく鳴り響くアラームを消そうと、スマホに手が伸びる。


そして、アラームが消えると、とんでもない気だるさと憂鬱が襲ってくる。


「はあ……バイトか」