「冗談っスよ。でも、文芸部復帰は本気で考えてほしいっス」 と賀来くんは例の隠し扉の向こうにある執筆部屋に入っていった。やっぱり、入った後の壁を見ても、何の変哲もない壁だ。 そもそもこんな部屋がどうしてこの瀬花高校にあるのだろうか。答えはきっと、元短歌部員しかしらないんだろうな。