あれから何時間経ったのだろう?

私は柔らかなベッドの上で目を覚ました。

そこが尚のベッドだと気付き、思わず跳ね起きる。

「あ、起きた?」

尚は優しく笑っていた。

「ごめん!ベッド占領しちゃったよね…尚は何処で寝てたの?」

「ああ、いいよ。俺は何となく寝つけなかったし、なかなか読み終えられなかった本もやっと読み終えたからさ」

いつもそうなのよね…。

尚は絶対に私を責めたりしない。

私は正直、自分でも「厭な女」だとわかっている。

それは、かつて合コンに行った時に、痛いほど思い知らされた。