「そういえばお嬢、進路はもう決めましたか?」




あっ、そうだった。もうそんな時期か…
私たちは中学3年生で後何ヶ月かで高校生だ。





「県外に行こうかなって思ってる…」







「じゃあ俺もそうします」






「俺はお嬢と一緒の高校にしか行きませんので」









やっぱり玲はずるい。若頭だから当然なのかもしれない。でも、玲からそういう事を言われるのは嬉しいな…








「私も玲と一緒の高校にしか行きたくないなっ」







「…可愛い」







そんな彼の声は私に届かないまま