ジオルタはある時から、自分は生まれた時から呪われている、と思うようになった。誰が何のためにそんなことをするのか、自意識過剰もいいところだ、と馬鹿馬鹿しく感じることもある。しかし、いい年になった今でも、その考えは心のどこかに残り続けている。

 両親が自分を捨てたのも、おそらくそのせいだと思う。

 ジオルタは両親を憎んではいない。生まれてくる子供は選べない、だからこうなった。彼らが望むような子でなかったことが申し訳なかった。

 レンブラントはたくさんの友達を引き連れて、いつもあちこち走り回っていた。彼らと共に驚くようないたずらをしでかしては、タミヤをよく笑わせた。鏡の前で並ぶと、レンブラントに比べて自分の顔は死人のように見えた。

 タミヤの元を離れて、マリアと出会った。年上の、少し風変わりな女性だったが、優しかった。彼女に恋をして、しかしそれを伝えることもないままに、ある日彼女は消えてしまった。

 全ては仕方のないことだ。自分は呪われているのだから。