思えば…流青君との食事は、これが2度目。

4月からリンドフィールドで働くようになって…歓迎会以来だ。

渋谷にある本店のスタッフも一緒だった歓迎会は…とにかく緊張でどの人とも挨拶ぐらいしか、会話らしい会話が出来なかった。

本店はスタッフも多くて…こことは全く違う。
都会の美容室の洗練されたスタッフたちに、とにかく面食らっていた私は…オーナーと流青君の姿すら見失って、会場のホテルの廊下に出て…息をする空気を探した覚えがある。

街から外れたこの場所にある小さなリンドフィールドは、オーナーが愛犬のソウル君と仕事をするために作った店なのだそうだ。

私にとってもここは…理想の場所。
美容師にとって、これほど…理想の詰まった
自由に…丁寧に、仕事に向き合える空間はないのではないだろうか。

そして、何より…目の保養に流青君がいるのだから。