「もちろんっ、そのつもり。」

そう…心亜ちゃんに返事をする声すら、私にだけ優しく…すぐ側で囁いてくれてる…

そんな風に聞こえる…

完全に誤解なんですけど。(苦笑)

それほど、甘くて…低くて高い。

スゥが犯した一連の事件…
唐突なキスもそう…。
真夜中から朝にかけての迷惑行為もそう…。
募ったモヤモヤを、少しでも軽減できる可能性があるのなら…

どこへだって行くっ。

欲を言えば…ヤケ食い、ヤケ飲み大歓迎ってとこ。

「居酒屋…行こうと思ってたんだけど、2人が一緒なら、もっとオシャレな店がいいよね。」

「全然…構いませんっ!!そこでっ。そこでいいです。行きましょっ。その居酒屋っ。」

「笑。じゃぁ〜〝どん兵衛〟で決まりっ」

流青君がいうと…〝DONBE I〟は、どこか地中海か?ヨーロッパの?先端にある小さな浮島のオシャレな方言でもあるかのように聴こえてしまうのは、何故か?

私は不思議な感覚に首を傾げながら、心の中の軽い興奮と喜びを抑えるために…無意識に胸の前で組まれた両手を握りしめていた。