「(笑)あっはっはっ…」

流青君は、光沢のある黒髪…緩いウェーブのセンター分けを揺らして笑う。

神聖な朝の光が流青君の白いシャツを透かして…彼の身体のラインが薄らと浮き上がる。

いちいち…絵になる流青君にため息。

そのため息を、彼はスゥに対するため息だと勘違いしたのだろうか…クスクス笑う。

「相変わらず…やんちゃなの?朱雀は…。」

「やんちゃどころじゃないです。
どういう育ち方をしたら、あんなに自己中になれるのか、あんなに勝手になれるのか…
ホント迷惑なんです。」

「(笑)はははっ!」

流青君は面白そうに笑うけど…私はちっとも笑えないっ!!

朝から…あんな声を聞かされて、挙句に〝出て行くから〟って…。

迷惑…っていうのは表向きで…本当は傷付いてるんだ…

この気持ち。

本当は、傷付いてる。