スゥの…

悪魔っ!サタンっ!デビルっ!鬼っーーーー!!

もう?そろそろ?いい加減、終わられて欲しい隣の部屋のお2人さんの声に耳を塞いで、私はガバっ…と布団を跳ね上げる。

イヤフォンのボリュームを上げてワザと扉の開閉音が響くように部屋から出る。

一昨日の…花火の夜の当て付け?

あれからスゥは帰って来なくて、昨晩…遅くに物音がしたと思ったら奈々美ちゃん付きで帰って来たようだ。

午前0時過ぎに派手に酔っ払って帰ってきた2人の足元がお互いに絡まっているような気配を感じた。

既にベッドに入ってスマホのブルーライトだけになっていた私は、わざわざすっぴんで2人を迎え入れる必要はこれっぽっちも無い…と目の前の動画に集中しようとしたが、耳が勝手に壁の向こうのノイズを拾う。