2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」

「これって…デート?」

「……嫌?」

「(笑)やったっ♡」

私はショルダーバッグの肩紐を掛け直すと、今よりもっとリュウの側へ駆け寄る。

リュウは照れ臭そうに微笑むと、繋いだ手にぎゅっと力を込めた。

12年前、
リュウとスゥとアキちゃんが過ごしていた町、小さな漁港の町へ向かうためにここに来た。

正確には、その町の小さな美容室。
アキちゃんのお墓もある。

そして、3人の通った小学校…その裏山には通称タンク山もある。

リュウとスゥの大切な思い出の場所へ関係の無い私が踏み入るのは良いものか…と迷ったものの、リュウの…らしくない程の強引な誘いと富山のふるさとを懐かしく思う気持ちが勝ってしまったのだと思う。