狭い半開きの戸に無理矢理入り込んだせいで…ただでさえ弱くなっていた紙袋の持ち手が破れる。

散らばるトマト…散乱。

そして、一個潰れる。

「あっ……ららら。」

スゥが視線を落とす。

ああああぁーーーーーー!!!

もぉぉぉぉおーーーーー!!!

さいっあくぅーーーーー!!!

私はスゥの胸ぐらを掴む前にトマトを払うはめになってしまった。

慌ててトマトの散乱に手を伸ばす。

私の隣でスゥもしゃがみ込む。

同じトマトに手を伸ばして触れそうになる…私より大きな手。

ドキっと…する。

絶対…100%…

あの子とエッチしたでしょ……。

シレっとしてるけど、纏ってる空気で分かる。

「……追いかけなくていいの?」