不謹慎にもドキドキする。

彼の…その何とも言えない表情に私の感情は波打つ。

スゥは…存在するだけで私をむちゃくちゃにするのだから…

リュウのことが好き。
頭でははっきりと分かっている。

それなのに…私には答えが分からない。

答えだけが分からない。

それとも…

もし…今すぐにリュウに抱かれたら…

こんな迷いは消えて、翻弄する感情は落ち着いて…答えがわかるのだろうか?

「昨日は…ごめん。それから…ありがとう。」

「……う、ううん…。」私は首を横に振る。

「大丈夫だった?あれから…」

「……うん、何とか…。
スゥの方こそ…大丈夫だった?」

「あぁ…うん、何とか…。
俺も…奈々美も…大丈夫。」

「そっか…、よかった。」

私とスゥは自然と近くのベンチに腰を下ろした。