罪悪感。

お見舞い…なんかでそれが軽減するわけではないけれど、奈々美ちゃんが私とスゥのことを知らなかったとしても…

事実。追い詰めて、苦しめたのは私だ。

私は…スゥと結ばれてはいけない。

分かってたのに。

私は…ここへ来てはいけない人間。

本当は、ここから逃げたい…

何も…無かったことにして知らん顔をしたい。

「ハル…っ?」

私はドキッとして振り返る。

今更…なのに、胸の鼓動が強く鳴る。

こんなに苦しくなる。


会えば苦しくなる人を好きな人という。

会えば安らげる人を好きな人という。

私は…この問いに答えが出ない。

だって…

やっぱりこの人には…会えば胸が苦しくなるほどときめくのだから…。

スゥはうつむきかげんに…けれど私に目を細めて少し微笑んだ。