「おっ…!ととっ……!!」

驚く私に彼女は無言で走り抜ける。チラリと目が合った気がするデイジーグレーのカラコン。

微かにウチのボディーソープの香り…ハッとして振り返ると彼女の背中はワンピのファスナーが上がりきっていない。

8合目ほどで止まったファスナーを見て、私はウチの玄関の扉を面倒くさそうに半開きにするスゥを睨んだ。

スゥは私に気づくと大きなため息を付いて身体を中へ引っ込める。

「ちょぉーーーーと!スゥっ!!」

私は残りの階段を駆け上がると詰め寄った。



このぉ〜〜!!シレッとした横顔っ!!

涼しい顔してもっ!ダメーーーーっ!!


「ねぇっ!勝手に私の家に女っ連れ込まないでっ!!」