「だけど…でも、アキはいつか朱雀を選ぶ。俺はそう思ってた。実際…そうだったと思う。」
「実際…って。お互いに子供…だったんだし…本気…?と言っても曖昧じゃない?
現に、私はリュウを選んでる。
そうでしょ…。」
リュウは私を見つめたまま…手櫛で髪を撫でた。
11年前。
富山県 氷見市
山の頂上から秋の色が少しずつ降りてくる。
紅葉には少し早くて…僕らの街の、僕らの視線にはまだ緑の葉が多く残っていたと思う。
そんな10月の中ごろ。
小学校の裏門から少し行くと小高い丘があって…通称〝タンク山〟と呼ばれる大きな貯水タンクがあった。
タンクのフェンスには夏の間に伸びた蔦の葉が色褪せつつも絡まり、空にはあきあかねの小さな群れが…秋晴れに映えていたのを覚えている。
俺と朱雀は、その大きなタンクより少し先にあるクスノキの根元に秘密基地を作った。
「実際…って。お互いに子供…だったんだし…本気…?と言っても曖昧じゃない?
現に、私はリュウを選んでる。
そうでしょ…。」
リュウは私を見つめたまま…手櫛で髪を撫でた。
11年前。
富山県 氷見市
山の頂上から秋の色が少しずつ降りてくる。
紅葉には少し早くて…僕らの街の、僕らの視線にはまだ緑の葉が多く残っていたと思う。
そんな10月の中ごろ。
小学校の裏門から少し行くと小高い丘があって…通称〝タンク山〟と呼ばれる大きな貯水タンクがあった。
タンクのフェンスには夏の間に伸びた蔦の葉が色褪せつつも絡まり、空にはあきあかねの小さな群れが…秋晴れに映えていたのを覚えている。
俺と朱雀は、その大きなタンクより少し先にあるクスノキの根元に秘密基地を作った。



