「リュウ…私は、2人のことが…。」
言いかけた私の言葉をリュウの人差し指が止めた。

「昔…幼い頃。
アキは、俺と朱雀…どちらも好きだと言った。
2人のことが、好きだと言ったんだ。」

リュウは人差し指を引っ込めて私を見る。
愛おしさが溢れるその瞳は、目の前の私ではなく…アキ…その子に向けられたものだろうか。

「3人、いつも一緒だった。
自転車の遠乗りも、ルールのあって無いようなサッカーも…ゲームもイタズラも…。
柿を取ろうとして、学校の窓を割ったっけ。(苦笑)
3人いつも一緒だった。」

優しくて、何でも知ってる流青が好き。
見ていて飽きない、ワクワクをくれる朱雀が好き。

アキは屈託の無い顔で…計算なんてしてないくせに…純欲すぎる笑顔で僕らを毎回デレデレにするんだ。