推しと彼氏と彼女の関係
scene No.2

私はリュウに向き合って座り直す。

「ごめん。本当にもういいんだっ。
ハルには関係ないのに。
さっきも…突然、好きだとか、罪滅ぼしとか…余計なこと言ってしまって、悪かったと思う。
混乱させたのは俺だよ。」

「話して…リュウ。
私、リュウのことが好き。
スゥ…じゃなくて、リュウだから…。
リュウのことが好き。」

「ハル……。」

「だから、何でも聞きたいし…知りたい。
リュウのことは何でも知りたい。」

私はリュウの漆黒の瞳の目力に負けて…吸い込まれてしまわないように…じっと彼を見つめ返した。

「ハルはきっと…朱雀を求めて選ぶ。
俺がどんなにハルのことを思っても。」

「リュウっ!それは…ちょっと…っ!」

「けどっ…ハルを思う気持ちは負けない。
それだけは言える。
だから…これも気にしない。」

リュウは私の髪を優しく払うとスウェットの首元を広げた。

スゥの唇の跡。

吸われた跡。