2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」

スゥと私の…この瞬間は帰って来ないかも。

これから先ずっと…いっしょに。

ずっと…2人で。

どこにでもいる普通の恋人のように…

そうやっていることにどれ程の意味があるのか?

それが、どれ程…重要なのか?

私にはまだ分からない。

分からない…よね。

だって、まだそこまで人を愛することを知らないような気がする。

ただ今、ここで…
スゥに抱かれたら、もしかしてその答えが見つかる可能性もある。

ずっと一緒にいることよりも、はるかに意味を持っていることに気づく可能性もある。

正常は…どっちなのだろうか?

正しくなんてなくていい…

私はスーツケースとスゥの背中を交互に見つめる。



外は雨。 

雨足は鉄の柵のように空から地面に伸びる。

数年前と同じく…2人だけを取り残して2人だけを閉じ込めた牢獄。

嘘。

檻なんてどこにも無い。

いつだって、どこへだって逃げて行けるのに…

私は囚われることを選ぶ。



「ねぇ…スゥ。」

私はベッドの上に足を戻して、スゥの背中に擦り寄ると頬を寄せた。