2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」

「はぁ…?!わっかんねぇなっ…。
何なんだよ…そのアリスさんって人を怒らせた理由って…。
俺は彼女とはこの前が初対面なのにさっ。
恨まれる覚えなんてないけど…。」

「それは…ごめん。
スゥは一つも悪いことなんてしてない…
私…私なんだ。」

「ったく…何?
ハルの顔…赤くなってるし…。
引っ叩かれるほどの理由って何だよ…
そんなん…無しだろっ…。」

私は慌てて、今更…左頬に手をやって腫れた頬を隠す。

これ程、雨に打たれたというのに…
まだじんわりと熱くて、ヒリッとする。

店を出ると…彼女が立っていた。

〝話していい?〟と聞いたアリスさんは、私が頷くと薄く笑ってピシャリと私の頬を叩いた。

人から頬を叩かれたことなんて…今までになかった。
激しい嫉妬に面食らって…しばらく彼女が何を言っているのか…理解するのに時間がかかったような気がする。