そして…
もう一度、〝どうした?〟と聞いてぎゅっと私を抱きしめた。

雨に打たれて、びしょ濡れの私は〝スゥまで濡れちゃうよ…〟とその胸から顔を上げた。

「何があった?誰にされた?」

スゥは私の濡れそぼった前髪を額で分けると、その髪を指でなぞるようにして撫でた。

スゥの瞳が動揺を隠しきれない。

スゥ…。

彼はもう一度、私を抱きしめる。

肩の切り返しがシースルーのシャツ。

その縫い目が見事にほつれて、右肩の肌が剥き出しになってしまっている。

シャツの色が黒色だったせいか、余計に皮膚が白く…縫い目のほつれがホロホロと目立ってしまっているのだ。

おまけに…まだ頬がヒリヒリと熱いということは、左頬はたぶん少し赤く腫れている。

今の私、やっぱりひどく惨めな姿に見えているのかもしれない。