2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」

「リュウ…私…。」

混乱する私を察して、リュウは視線を落とした。

「ごめん…。」

「違うのっ!リュウっ。
リュウが謝るのは違う…。
謝るのは私の方……。」

流されやすい私の方。

「リュウ…色々とありがとう…。
本当に助かったし…楽しかった。
新しい鍵は、明日の夕方には取り付けられるはずだから、もう…心配ないと思う。」

話を逸らす…私も十分…あざとい。

「心配? 奈々美って子の嫉妬?」

「内鍵もあるから…。」

話を逸らして俯く私にリュウは吐くようにつぶやく。

「心配ならもう一つある…。」

胸が…軋んで、私はリュウの顔を真っ直ぐに見られない。

「たとえば…朱雀。」

話を逸らすことなんて…出来ない。