3秒ほど…美しさの余り瞑想状態になった私の目の前で…

パチっ…と音がして、(絶対、幻聴!)

流青君の両目が開いた。

「きゃ〜〜〜〜っ!!!!」

「えっ!!えっ?えっ?何?何?」

クッションを盾にして跳ね起きたスゥは、完全に寝ぼけている。
訳も分からず…キョロキョロする。

流青君も、耳元での私の悲鳴に慌てて身体を起こして反射的に前髪を直す。

たぶん…これが流青君の寝ぼけ方。

潜在意識でも…プロ。

「何?……びっびっくりしたぁ〜!」



朱雀と龍。

情熱と冷静。

一見…真逆のような、でも…似たもの同士のような…そんな2人。



私の側には2匹の神獣がいる。

朱雀と龍、2匹の美しい神獣のスキのある姿に…

私は笑った。

今、自分たちが置かれている緊急事態をあまり深く考えないようにして…

私たちは笑う。

無邪気に、まるで私まで幼なじみだったかのように…

3人で、笑った。