scene No.3

お昼近くになってようやく目が覚めた場所。

そこは見慣れないモノトーンの天井や壁紙。

ロイヤルブルーのロールカーテンの隙間からは、縦に陽の光が頼りなく…かつ控えめに入り込もうとしていた。

私はその隙間を広げて…昨晩3人で歩いた表通りを確認して、ここが流青君の家であることを再確認する。

最近引っ越したばかりだという流青君のマンションは、まだ所々に段ボールが積まれていて…何が足りないか?と問われれば、言うまでもなく…〝生活感〟と答えるだろう。

開け放たれたままのクローゼットには数枚のジャケットと蓋が閉じられたままの段ボール。

この部屋の中央のキングサイズのベッドから私は上半身を起こし肩で深呼吸をすると、
部屋の隅に…黒い円盤…お掃除ロボットが大人しく自宅にて眠っている事に気づいた。