2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」

「ごめん、ハル。俺のせいで…怖い思いさせて…。」

「大丈夫……。私は平気…。」

そういう私の手を握ろうとしたスゥは、流青君がこちらへ戻ってくる気配に指を引っ込めた。

「……ひどい…な。キッチンもバスルームも毛だらけで…コホッコホッ。」

流青君は軽く咳き込むと、自分の靴下やパンツに絡みつく羽毛を手の平ではたきながら、お手上げポーズをした。

「その子…奈々美ちゃんって言ったっけ。
この家の…合鍵、持ってんだね。」

「俺、少し前に、鍵…無くしたことがあって…。
もしかして…その時に…
失くしたんじゃなかったのかもしれないな。」

「朱雀の隙を見て…作ったんだろうな。」

「ど…どうしよう。」

私は、握ったままのスゥの腕に、なおも力を込める。