奈々美ちゃんは、突然パッと私の目の前でしゃがむとスマホを払って、スゥとの通話をプ……っと切った。

子供のように笑う。

天使の微笑み…が、近い。

近すぎる。

「今度のグループ審査、スゥのグループは〝ホワイトカラー〟って言うグループなんだって。カッコいい子ばっか。」

「そ…そうなんだ。」

「まだ…オンエア前だし、この情報は彼女の私だけが知ってるの。」

「う…うん。」

彼女…?…!!

「だから…ホワイトカラーだから、真っ白っ♡」

「……そっか。」

短い返事しかできない。
白くなったリビングの方を見て苦笑する。

「スゥが…心配。私の存在に嫉妬してファンの子がスゥを叩いてるから。」

「………。」

私は隙をみて大きく息を吸い込む。

「ひどいよね。彼女がいて何がいけないのかなぁ〜〜って。」

なるべく怯えている態度をこの子に悟られまいと目を閉じて…震える胸を落ち着かせる。