「書類審査、地方大会…本戦。
ファイナルまで残りたいなぁ…なんて思ったりして。」

「応援しますっ!!絶対っ。
ぜーーーーったい流青君なら大丈夫ですっ。」

私の拳がぎゅっと空気を握りしめて…勝手にファイティングポーズを作る。

「うわぁ〜〜言わなきゃよかった。(苦笑)
プレッシャー半端ないなぁ〜。」

流青君は夏の夜空に顔を上げて、見えない星を探すかのように目を細めながら肩をすくめてみせる。

流青君と歩くいつもの帰り道は、彼との距離の近さにドキドキするのと…夢へのワクワクで息が切れる。

あっ…そうか急な登り坂だから、5合目あたりでの息切れは毎度のことか。

流青君との会話を、このままずっと続けていたくて…切れた息を飲み込んで私は階段を進んだ。