極・恋 〜あの日から始まった恋〜

幸い、部活が終わる時間帯なので生徒達がバス停にいた。

ほっとした私は小説を開く。

「バス来るの遅くなーい?」

学生達がぶつぶつ言っている。

時計を見ると予定時刻から10分が過ぎている。

「久々に歩いて帰ろうよ!」

そう言った女の子に賛成したのか、学生達は歩いて帰った。

真っ暗なバス停に1人でいることになってしまった私は、少しずつ恐怖心が芽生えてきた。

バス停の周りには何も無く、いつ来るかも分からないバスを待ち続けるのは苦痛だった。

「…学校戻って先生に送ってもらおう。」

そう決めたが、足が動かない。

「やばい…なんで…?」

足が震える。手も震える。その場で座り込んだ。

「…どうしよう…怖い…」

誰も居ないバス停で、私は不安と恐怖でいっぱいになり、目をつぶった。

恐怖が蘇る。