極・恋 〜あの日から始まった恋〜

ひとまずゆっくりしてねと、笑顔で手を振りながら帰ったヘラヘラ男。

もちろん2人きりになるはずで。

私たちの間に会話は無かった。

「…」

「…」

…どうすればいいのだろうか。

とりあえず帰りたいんだけど。

「あの…」

「なに。」

「か、帰りたいんですけど…。」

「…話聞いてた?」

「聞いていましたけど…」

「あんた、とりあえずここに居て」

だめか…

「なんか飲む?」

そう言って彼はソファに座っていた腰を上げ、キッチンに歩いて向かった。

「コーヒーしかないけど」

コーヒーは小さい頃から砂糖を沢山入れても飲めない。

「コーヒー、飲めないんです。」

「…だよな。」

…ん?

彼のそう放った一言に違和感を覚えながら時間が進んでいった。