極・恋 〜あの日から始まった恋〜

「なんだその顔」

ぽかーんとしている私の顔に対して言ったのだろう。

「いや…なんですか?」

「あー…昨日どうしたんかなって」

「昨日…?」

幸せに頬張っていた私の顔は真っ青になった。

「…見てたんですか?」

「いや、見てたって言うか、たまたま通りかかった。」

「…」

同級生に見られたことも無かった夜への拒否反応。

「…たまたま、思い出し泣きですよ。」

「…へー。」

それだけ言い残して、彼は屋上から出ていった。

それからというもの、特に何も無く平和な生活が続いていた。