「ハハハァ〜ッ。オマエは、ただの遊女にしておくのは勿体無い! ワシならオマエを有効活用できるだろう!」
直後、それまで老人だったものがみるみるうちに形を変え、恐ろしい大蜘蛛の姿になった。
身体は天井につくほど膨れ上がり、長い手脚はくの字に折れ曲がって棘のような硬く黒い毛に覆われていく。
(な、なにこれ──)
ギョロリとした四つ目に睨まれた吉乃の全身からは恐怖の汗が噴き出した。
吉乃は生まれて初めて人ならざる者の変貌を目の当たりにし、膝がガクガクと震えて、瞬きすらできなくなった。
「ワシは百年以上、ここで人の女たちの身体検査をしてきたが、オマエのような異能を持つ女に会うのは初めてだ!」
身の毛がよだつ、悍ましい声だ。
吉乃以外の女たちは腰を抜かして動けなくなったり、騒然としながら案内所の中を逃げ惑いはじめた。



