突然、ぱっと体を離された。 「…え?帰るの?」 在原さんの時計を見ると、もう3時前。 体はとろけるほど熱いのに、もう離れないといけないのかな…。 よっぽど悲しそうな顔をしていたのか、また抱きしめてくれた。 優しく抱きしめられているのに、息が苦しくなっていく。 「……まだ帰らないで」 しばらく沈黙。 「どっか行く?」 耳元で囁かれる声に、心臓が暴れだす。 「…うん」