「はるかちゃん、 昨日在原さんと会ってたでしょ?」 ロッカーにコートをしまっていると、 薫ちゃんが背後から声をかけた。 背中を向けたまま答える。 「――え?なんの話?」 しらばっくれるしかない。 てか、なんでバレてるの? なんで……。 ピピピピ――…… アラームの音に目を開けると、自分の部屋の天井が見えた。 「……なんだ…夢か」 汗だくの体を起こす。 なんでこんな夢…。 でも夢で良かった。