「大丈夫」

 言いたいコトはたくさんあるのに、やっと言えた言葉はそれだけだった。

 あなたと会えない日々。
 
 手の届かない距離。

 何にも大丈夫なんかじゃない。

 でもこれ以上困らせたくなくて、嫌われたくなくて、ただ精一杯の笑顔を作る。

「大丈夫、また、ね」

「また、ね」

 涙を1つ心に隠した。