『今日も来てくれてありがと〜!また明日の定期で会おうね!おつ未緒(みお)でした〜』
___今日も無事に終わった
俺は柳木 唯都(やなぎ ゆいと),そして今見ていたのは幼馴染,陽涙 友紀(ひるい ゆき)が未緒として配信しているものだ。
友紀は1年前から毎日夜8時から10時までの2時間配信をしている。俺はそれを毎日見ているファンのような...保護者のような...立ち位置だ。

「唯都くーん!!」
やっぱりきた
友紀は毎日配信が終わった後俺に部屋に来て感想を聞こうとするのだ。家は隣だが,めんどくさくないのだろうか?そう思いつつ話している
「どうしたどうした?」
知ってるけれどいつもこう言う
「今日の配信どうだったー?」
「どうだったって言われてもいつも通り無事に終わってよかったなぁと思っただけだけどな」
ちょっと笑いながら言うと,友紀は必ず怒ったようなでも楽しそうに
「唯都くんはいつもそう言う!!それ以外の感想ないのー?」
と言う
「えぇ...そんなん思いつかねぇよってか,ちゃんとしたファンに聞けばいいんじゃねぇの?」
と言うが,友紀は決まって
「私は!唯都くんに!聞きたいの!!!」
と言ってくる。だから俺は
「楽しそうにしてんのが伝わってこっちまで楽しくなった」
と答える。そしたら友紀は笑顔で「ありがと!!!!」と答えるんだ。

こんなしょうもないことを話す毎日。友紀と共に居られる毎日。そんな毎日が過ぎる度に俺は友紀のことを”好きだ“と思うんだ...
こんな日々が続く...俺はそんな夢物語を作り上げてしまっていた...。