奇跡〜だいすきなひと〜

「おはよ、あかり。」


「んんん、、、」


昨日はあの後ご飯を食べてお風呂に入って


一緒に寝た。朝起きたとき私は永遠くんの


腕の中にいた。背中に伝わる永遠くんの鼓動。


それに永遠くんの肌のぬくもりを直接感じら


れる。私は幸せな目覚めだったけど、


永遠くんは腕痺れてないかな。


「腕、大丈夫?」


「大丈夫。痺れてなんかないよ。」


「そっか、よかった。」


「ありがとね。」


私も永遠くんも服を着替えて朝ごはんを


食べた後お散歩がてら近くの川に向かった。


「暑いねぇ。」


「ほんと暑いな。朝だからまだ大丈夫かと


思ってたけど8月舐めてたわ。」


ほんとに暑い。8月ってこんなに暑かった


っけ?


その暑さのせいか川には朝早くから人が多く


いた。土手からスロープを使って降りると


小さな子たちが水遊びしてた。


「永遠くんも混ざってきたら?(笑)」


私が冗談で言うと永遠くんは「俺、もうすぐ


20歳だよ?」って。でも20歳って言いな

がらかなり目はキラキラしてる。こうやって


時々垣間見える幼いところが可愛かったりも


するけどね。


「水冷たいね〜。」


「気持ちいいー!」


私の車椅子が邪魔にならないように離れた


ところで私たちも少し水遊びをした。


「じゃあ行くか。」


「うん!」


私たちの今日の目的地は入院してた病院。


永遠くんの運転で病院に向かった。


「看護師さんとか薬剤師さんたちびっくり


するかなぁ。」


「なんで??」


「だって、私たちが付き合ってるのは知って


るだろうけど、、こんなに仲良しとは思わ


ないかなぁって。」


私は右手をあげてキラキラ輝く指輪を見つめ


た。これを見ると気持ちが落ち着く。


私のお守り。


「この指輪、永遠くんのってないの?」


「俺?」


「うん。私だけもらっちゃったからさ。」


「俺はいいよ。あかりに渡したかっただけ


だし。」


「えぇぇ、、、」


「俺はもうすぐ消えちゃうから、、、」


指輪が表すもの、結婚、婚約。そんな関係に


なれたらどれくらい幸せだろう。


「ねぇ、永遠くん。」


「ん?」


「今の私たちの運命は変えられない


からさ、、、


もし、来世で会えたら私と結婚してくれる?」


私はそう言ってポケットから小さな箱を出し


た。実は私も永遠くんに指輪を渡そうと


思って用意してたんだよね。お揃いではない


けど、、、


「えっ。」


「大好きなのに離れなきゃいけないから、


本当はそんなの嫌だけど、受け入れなきゃ


って思ってる。だからせめて2人で形に


残せるものが欲しくて、、、」


「ほんとにありがとう。」


自分から結婚しよっていう日がくると思って


なかった。ほんとは今すぐにでも結婚したい。


だけど、高3の私とあと2ヶ月でいなくなる


永遠くん。現実的に考えて無理なこと。


私が高校を卒業してたら、、、


もうちょっと大人だったら、、、


もっと運命は変わってたのかな。