奇跡〜だいすきなひと〜


「「いってらっしゃい。」」


あれから10日。本来なら夏休みのこの時期。


なのに、学級閉鎖になったせいで7月いっぱ


いは学校になってしまった。永遠くんは夏休


みなのに家まで毎日私たちのことを迎えに来


てくれてる。


最初は「申し訳ない」って言ってたけど、


永遠くんは「俺がしたいことをしてるだけ


だから」って言ってくれてこれが当たり前に


なった。


「今日も一日頑張ってね。」


「うん。永遠くんも頑張ってね。」


「学校終わったら明日の準備しようね。」


「うん!」


私と話す時は絶対にしゃがんで顔の高さを


合わせてくれる永遠くんのほっぺに私は軽く


キスをした。この時間は人も少ないし学校の


近くでこんなことをしても誰にもバレない。





そう思っていた。




「ちょっと〜。学校の近くでイチャイチャ


しないでよ〜。」


「えっ?」


お昼ご飯を食べてる時瑠菜にそう言われた。


イチャイチャってもしかして、、、


「まさか朝から同級生がキスしてるところ


見るとは思わないよね〜。」


「キスってなに!?あかり!?聞いてないよ!」


実梨が前のめりに聞いてきた。実梨以外にも


一緒にご飯を食べてるみんなが真ん丸な目を


して私を見た。


「えっと、、、


ってか瑠菜みてたの!?」


「今日ちょうど早めに行って自主練しようと


思って学校ついたらさ、見ちゃったんだよ


ね。」


「見ないでよ〜。」


「学校の門の近くにいる人を見るなって方が


難しいでしょ〜?それにあんなところでキス


してるとは思わないし(笑)」


瑠菜はそう言ったあと私が永遠くんとキスし


てる写真をスマホで見せた。


まさか撮られてるとは、、、


「盗撮はダメだと思いますけどー?」


私がそう言うと瑠菜は


「盗撮したくなるようなことを道端でしない


でくださーい。」


だって。確かにあそこでキスしてた私たちも


悪いかもしれないけどそれを撮るのもどうか


と思う。


「いいなぁ幸せそうで。」


こう言われた時が正直いちばん困る。


どうやって返せばいいか分からない。


「ほんとにいい人見つけたよね。ここまで彼女


に尽くしてくれる彼氏ってなかなかいないと


思うよ。」


「そうだよね、、、」


今まで付き合ってきた人は酷い人ばかりだっ


た。だから、永遠くんの優しさがもっと心に


染みるのかな。


「私の話はもういいからさ、みんなは?


瑠菜ははるくんとなにかないの?」


「びっくりするぐらいなにもないんだよね。


付き合ってはいるけどみたいな感じだし。」


「それでも一緒に毎日帰ってるでしょ?」


「まぁ、、、でも幼なじみだから家近いし


必然的にってところはある。」


「またまた照れちゃって〜。」


みんなでご飯を食べながら恋バナをしてると


すごく高校生だなぁって思う。そんな高校生


生活もあと1年を切ったと思うと切ないけど、


この1年幸せに過ごしたいなぁって。