奇跡〜だいすきなひと〜

「あかり!」


駅までの道のりでそう呼ばれた。この声、


永遠くんだ。


どこからだろう。あたりを見回すと信号の


向こう側に永遠くんがいた。


「永遠くん!」


信号が青になって永遠くんはこっちに渡って


きてくれた。


「おはよ〜。」


「おはよっ。」


朝から会えるなんて超ハッピー。


「あかりは学校?だよね。」


「うん、永遠くんは?」


「俺も大学。今日は電車で行く方のキャン


パスだからさ。」


そっか。大学だからキャンパスが変わると


通学方法も変わるんだ。


大変そう、、、


2人で駅まで行くと永遠くんが


「学校まで送るよ。」


って言ってくれた。「大学は?」って私が


聞いたら「今日は自習しようかなって思って


早めに行こうと思ってただけだから。」って。


ほんとにいいのかな。私が迷ってると「俺の


ことは心配しなくていいから。」なんて


かっこいいこと言ってくれた。彼氏と登校


なんて同じ学校じゃないとありえないって


思ってた。まさか、他校のしかも年上の彼氏


と登校するなんて、、、


駅の改札を通るとき永遠くんが駅員さんに声


をかけてくれた。


そっか、、、


私、駅員さんの補助ないと電車乗れないん


だ、、、


これまで駅員さんがホームと電車の間に板を


置いてるのは見たことあったけどまさか自分


が使う日が来るとは思ってなかった。


エレベーターでホームに上がったとき


ちょうど電車がやってきた。


「7号車、車椅子の方ご案内いたします。」


駅員さんが車掌さんに連絡してた。これが


いろんなところに広がっていくんだろうなぁ。


そう考えると、いくら仕事とはいえ団結力


すごいなぁって思う。


「ありがとうございました。」


駅員さんにお礼を伝えて、電車に乗ればもう


安心。ストッパーをかけてあとは身を任せる


だけ。