「パパの話、聞いてくれる?」
「あかりはいいの?俺に話して。」
「うん。永遠くんにだから伝えたい。」
私はパパがどういう経緯で亡くなったのか
全部隠すことなく伝えた。救護活動で逃げ
遅れて亡くなった原因が私だってことも。
震災が起きる1週間前。私とパパは家の近く
の公園でボール遊びをしてた。その時に
ボールが遠くに飛んで私はボールを追いかけ
て公園を飛び出した。運悪く車が向かって
きててパパは私をかばうために道路に出てき
た。幸い私もパパも車には轢かれなかった
もののパパはその時に右の足首を複雑骨折
した。
「パパごめんね。あかりのせいでごめんね。」
7歳だった私にはパパの足がどういう状態
なのか全然分からなかった。
ただ、私のせいで「パパが大怪我をした」
そんなふうにしか思えなかった。
それにパパの足が複雑骨折してたっていう
のはパパの3回忌まで知らなくて、私が知る
きっかけになったのも親戚の人達の噂。
「それでね、パパ、自衛隊の上の方の人
だったから足がそんな状態だってことも言え
なくて。他の人と同じように救護活動に行っ
たんだ。同僚に心配掛けないために足の
ギブスも包帯も外して、足も引きずらないで。
だけど、そんな足じゃ救護にも時間がかかる
し、自分自身の命も危なかった。
だけど、現場で周りに指示しながら自分も
動いてたんだって。それで2回目の余震で
家の下敷きになって亡くなったの。だから、
パパを殺したのは私なんだ。私があのとき
道路に飛び出したりしなかったらパパは死な
なかったかもしれない。
私のことかばったせいで、、、」
「あかり、、、」
「ごめんね。急にこんな話して。」
「ううん、ありがとう。俺に教えてくれて。」
永遠くんは私のことをギュッと抱きしめて
くれた。何も言わずに優しく。
その優しさに私は涙がこぼれた。
「あかり、お父さんのことは周りがどれだけ
違うって言ってもあかりの心の傷は癒えない
と思う。だから、俺に一緒に背負わせてくれ
ないかな。」
「永遠くん、、、」
「あかりがまだ小さかった頃の傷だから
すごく深くあかりの心に残ってると思う。
その傷の苦しさと、罪悪感を少し俺に分けて
ほしい。俺も一緒にその傷と向き合うから。」
『一緒に向き合う』、『一緒に背負わせて
ほしい』この言葉が今まで誰にも触れて
もらえなかった私の心の奥の細い琴線に
触れてくれたような気がした。
「ありがとう、ごめんね。」
「謝らなくていいよ。俺もあかりのこと
もっと知れて嬉しい。」
ほんとにありがとう。永遠くんだから言えた。
永遠くんは私の心の支え。なんでも打ち明け
られる。私は永遠くんに抱きしめられたまま
動けなかった。
夜ご飯も永遠くんの家で食べさせてもらっ
て、私は家に帰った。
「ありがとう。」
「ううん。全然気にしないで。」
私は永遠くんの車が見えなくなるまで手を
振り続けた。
ほんとにありがとう。
「あかりはいいの?俺に話して。」
「うん。永遠くんにだから伝えたい。」
私はパパがどういう経緯で亡くなったのか
全部隠すことなく伝えた。救護活動で逃げ
遅れて亡くなった原因が私だってことも。
震災が起きる1週間前。私とパパは家の近く
の公園でボール遊びをしてた。その時に
ボールが遠くに飛んで私はボールを追いかけ
て公園を飛び出した。運悪く車が向かって
きててパパは私をかばうために道路に出てき
た。幸い私もパパも車には轢かれなかった
もののパパはその時に右の足首を複雑骨折
した。
「パパごめんね。あかりのせいでごめんね。」
7歳だった私にはパパの足がどういう状態
なのか全然分からなかった。
ただ、私のせいで「パパが大怪我をした」
そんなふうにしか思えなかった。
それにパパの足が複雑骨折してたっていう
のはパパの3回忌まで知らなくて、私が知る
きっかけになったのも親戚の人達の噂。
「それでね、パパ、自衛隊の上の方の人
だったから足がそんな状態だってことも言え
なくて。他の人と同じように救護活動に行っ
たんだ。同僚に心配掛けないために足の
ギブスも包帯も外して、足も引きずらないで。
だけど、そんな足じゃ救護にも時間がかかる
し、自分自身の命も危なかった。
だけど、現場で周りに指示しながら自分も
動いてたんだって。それで2回目の余震で
家の下敷きになって亡くなったの。だから、
パパを殺したのは私なんだ。私があのとき
道路に飛び出したりしなかったらパパは死な
なかったかもしれない。
私のことかばったせいで、、、」
「あかり、、、」
「ごめんね。急にこんな話して。」
「ううん、ありがとう。俺に教えてくれて。」
永遠くんは私のことをギュッと抱きしめて
くれた。何も言わずに優しく。
その優しさに私は涙がこぼれた。
「あかり、お父さんのことは周りがどれだけ
違うって言ってもあかりの心の傷は癒えない
と思う。だから、俺に一緒に背負わせてくれ
ないかな。」
「永遠くん、、、」
「あかりがまだ小さかった頃の傷だから
すごく深くあかりの心に残ってると思う。
その傷の苦しさと、罪悪感を少し俺に分けて
ほしい。俺も一緒にその傷と向き合うから。」
『一緒に向き合う』、『一緒に背負わせて
ほしい』この言葉が今まで誰にも触れて
もらえなかった私の心の奥の細い琴線に
触れてくれたような気がした。
「ありがとう、ごめんね。」
「謝らなくていいよ。俺もあかりのこと
もっと知れて嬉しい。」
ほんとにありがとう。永遠くんだから言えた。
永遠くんは私の心の支え。なんでも打ち明け
られる。私は永遠くんに抱きしめられたまま
動けなかった。
夜ご飯も永遠くんの家で食べさせてもらっ
て、私は家に帰った。
「ありがとう。」
「ううん。全然気にしないで。」
私は永遠くんの車が見えなくなるまで手を
振り続けた。
ほんとにありがとう。

