※あの乙女はニセモノです


「あ、あ〜そういえば私も他のクラスの子に用があったんだー。それじゃ、今日はこれで解散ってことで!!!」



亜子はわざとらしくそう言ったあと誰よりも早い勢いでお弁当を片付けて教室を出ていった。



ちょ、亜子さん!?



この状況で私1人置いていくとか酷くない?



元はと言えば亜子がこの男を呼んだのに…。



面倒事になった途端逃げてこっちに投げ出すなんて。



まぁ私も亜子に任せて逃げるつもりだったから人のこと言えないけど。



とりあえずただここに居ても何も変わらないし。



トイレに行くふりして適当に逃げるしかないか。



意を決して教室を出る私を少し離れて追いかけてくる。