止まったままの足はなぜかその場から動けないままで私は自分の足元を見つめるしかなかった。
しばらくして話し声も聞こえなくなった事にホッと安堵したのも束の間。
「あれ…?みゅうちゃん先輩?もしかして盗み聞きですかー?」
私の視界にふんわりとしたクリーム色の髪の毛が映り込む。
制服の上からでもわかる、すらっとした華奢な身体。
そして目が合った時に見えたクリっとした大きなぱっちり二重のタレ目。
私たちが、というより亜子が探していた張本人。
そして私が1番会いたくなかった人であり、おそらく今告白されていた“ゆりちゃん”の正体。
「はっ、は!?違う!たまたま通りかかったら、その…そういう場面だっただけ!!」
